7-1. 遺伝子組換え実験におけるベクター
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1) ベクターとは
ベクター
目的DNAを組込んで細胞に道入させるためのDNA
インサート or パッセンジャー
ベクターに連結させたDNA
宿主
ベクターが道入された細胞
ウイルスの殻(カプシド?)や人工脂質二重膜なども細胞にDNAを運ぶことができるが通常はベクターとはいわない
ただし、法の解釈とは別に、時として核酸を運ぶ担体全般をベクターということがある
ベクター使用目的の1つはDNAの増幅
そのようなベクターはその細胞で増えることのできる複製起点(ori)をもつ
宿主-ベクター系
宿主とベクターの関係は厳密に決まっている
大腸菌専用のベクターは酵母では増えない
多くのベクターは遺伝子を発現させる機能を持ち、また種類によっては遺伝子をゲノムへ組込む機能を持つ
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カルタヘナ法
遺伝子組換え実験に関する法律
この法ではベクターは組換えDNAの導入と複製を行うものと定義される
ベクター機能をもつウイルスは厳密には生物とはいえないが、報ではベクター機能をもつ生物ということで、生物として括られている
法解釈と学術的解釈にはこのような不一致がいくつかある
2) ベクターの種類と条件
ベクターの材料となるもの
1. プラスミド
2. DNAウイルス/DNAファージ
3. ゲノムの複製起点
4. トランスポゾン
ベクターに求められる条件
1. 制限酵素認識部位をもち、DNA組換え操作が容易にできる
2. その存在を細胞で検出するための選択マーカー遺伝子
3. 多くの場合、複製や遺伝子発現のための制御配列をもつ
3) クローニング
クローン
遺伝的に同一であることを示す用語
遺伝子組換え実験では、ベクターにインサートが連結するなどした状態の組換えDNAが1つの細胞に1種類だけ存在することを前提としているが、そのような個々の細胞や細胞集団もクローンという
ここから、特定の組換えDNAそのものもクローンといい、ベクターを使って1種類のDNAのみを純粋に増幅させることをクローニング(クローン化)という
クローン化DNAやその一部をさらにクローニングする操作はサブクローニングという